Obsidianを始めると、だいたい最初にプラグインを探したくなる。
グラフビュー、Dataview、テンプレート、同期、CSS、AI連携。便利そうなものが次々に出てくる。
でも、最初にやることはそこじゃない。
Obsidian入門で一番大事なのは、「どのメモを、どこに置くか」を先に決めることだと思う。
機能を覚える前に、メモの迷子を減らす。ここを飛ばすと、せっかく書いたメモが未来の自分に見つけてもらえない。
参考書籍は、Obsidianを触り始めるときの候補として扱います。僕自身の実運用では、まず本よりも「自分のメモの置き場所」を決めることを優先します。
Obsidianは「高機能なメモ帳」ではなく、メモの住所録
Obsidianは、Markdownでメモを書けるアプリだ。
ただ、それだけなら他にも選択肢はある。AppleメモでもNotionでもGoogle Docsでもいい。
Obsidianらしさは、メモ同士をリンクできることにある。
たとえば、次のようなメモを別々に書いたとする。
- 読んだ本のメモ
- 仕事で詰まったこと
- Xに投稿したい小さな気づき
- ブログ記事の下書き
- 後で試したいツール
普通のメモアプリだと、これはフォルダや検索で探すことになる。
Obsidianでは、メモ同士を [[リンク]] でつなげられる。つまり、1つのメモを単体で終わらせず、別のメモの入口にできる。
ここが面白い。
ただし、リンクできるからといって、何でもつなげればいいわけではない。
雑につないだリンクは、未来の自分へのやさしさではなく、ただの配線ぐちゃぐちゃゾーンになる。
最初に作るフォルダは3つでいい
入門段階で、細かいフォルダ設計はいらない。
最初はこの3つで十分だと思う。
InboxProjectsKnowledge
Inbox は、とりあえず入れる場所。
思いついたこと、読書メモ、Webで見つけた情報、会議中の断片。分類に迷ったら、まずここに入れる。
Projects は、今進んでいることの場所。
ブログ運営、仕事の改善、旅行計画、学習テーマ。終わりがあるもの、進捗があるものはここに置く。
Knowledge は、長く使う知識の場所。
考え方、判断基準、繰り返し参照するメモ、何度も使うチェックリスト。時間が経っても価値が残るものを置く。
最初から完璧に分けようとしなくていい。
むしろ、最初から細かく分けすぎると、書く前に疲れる。ちゃんと怠けたいなら、分類は粗く始めるほうがいい。
最初の1週間は、リンクより「タイトル」に集中する
Obsidianを始めると、リンクを増やしたくなる。
でも、最初の1週間はリンクよりタイトルを整えたほうがいい。
理由は簡単で、メモのタイトルが雑だと、あとからリンクしにくいから。
悪い例:
- メモ
- 読書メモ
- AIについて
- 仕事改善
- あとで見る
これだと、検索しても何が入っているか分からない。
よい例:
- AIに任せる作業は完了条件から決める
- 読書メモは感想より次の行動を残す
- 会議メモは決定事項と未決事項を分ける
- ブログ記事のネタはX投稿から拾う
タイトルは、未来の自分への見出しだ。
中身を全部読まなくても、「これは何のメモか」が分かる状態にしておく。
Obsidianのリンクは、そのあとでいい。
入門者が最初に覚える操作
最初に覚える操作は多くない。
最低限、この5つでいい。
- 新しいメモを作る
- Markdownで見出しを書く
[[メモ名]]でリンクする- タグを1〜2個だけ使う
- 検索で過去メモを探す
プラグインは、最初から増やさなくていい。
入門段階で必要なのは、便利機能の収集ではなく、書いたメモが翌週も見つかること。
ここで欲張ると、Obsidianを使っているのに、やっていることは「設定画面の散歩」になる。
それはそれで楽しいけど、メモは増えない。
参考書籍は「操作マニュアル」ではなく、型を借りるために使う
Obsidian入門の本を読むなら、操作を全部覚えるためではなく、メモの型を借りるために読むのがいい。
たとえば、次のような視点を見る。
- どんな単位でメモを分けているか
- 読書メモをどう残しているか
- リンクを増やすタイミングはいつか
- フォルダとタグをどう使い分けているか
- 毎日使うために、どこまで仕組みを軽くしているか
本を読んで、そのまま真似しようとするとだいたい重くなる。
人のVault設計は、その人の生活と仕事に合わせてできている。丸ごと移植すると、たぶん合わない。
だから、借りるのは完成形ではなく、考え方の部品でいい。
向いている人 / 向いていない人
Obsidianが向いているのは、次のような人だ。
- メモが複数アプリに散らばっている
- 過去のメモを探す時間が多い
- 読書メモや仕事メモをあとで記事や企画に使いたい
- 自分用の知識ベースを少しずつ育てたい
- ツールに縛られず、Markdownファイルとして残したい
逆に、向いていない人もいる。
- とにかく見た目が整ったデータベースがほしい
- チーム共有を最優先したい
- スマホだけで全部完結したい
- 設定やファイル管理にまったく時間をかけたくない
- メモをあとで再利用する予定がない
Obsidianは、誰にでもやさしいアプリではない。
ただ、自分の思考や作業ログを少しずつ育てたい人には、かなり相性がいい。
まず作る1枚のメモ
最初に作るなら、こういうメモでいい。
# Obsidianで減らしたい面倒
## 今困っていること
- 過去のメモが見つからない
- ブログや仕事のネタが散らばる
- 読書メモを読み返さない
## まず決めること
- とりあえず入れる場所: Inbox
- 今進んでいること: Projects
- 長く使う知識: Knowledge
## 1週間だけ試すルール
- メモのタイトルを具体的にする
- 1メモ1テーマにする
- 迷ったらInboxに入れる
- 週末に5分だけ整理する
最初から立派なVaultを作らなくていい。
むしろ、最初に作るべきなのは、立派な構造ではなく「迷ったときの置き場所」だ。
まとめ
Obsidian入門で最初に覚えるべきことは、機能の多さではない。
大事なのは、メモの置き場所を決めること。
- 迷ったら
Inbox - 進行中は
Projects - 長く使う知識は
Knowledge - タイトルは未来の自分が読めるように書く
- リンクは後から増やす
Obsidianは、ちゃんと使うとメモを資産にできる。
でも、雑に始めると、ただのメモの倉庫にもなる。
まずは1週間だけでいい。
プラグインを増やす前に、メモの住所を決める。そこから始めるのが、一番めんどくさくない。
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